2008年8月28日木曜日

外資企業での「報連相」の実態を紹介します

> 確かに一理!「報連相なんてムダ!」という外国人ビジネスマンの言い
アメリカ系外資企業の勤務暦が延べ10年以上、という私からすると、この記事はある意味真実である意味誤解されていると思いました。

では実態を紹介しましょう。

■外資では、結果が細かく定義されていて、実はレポート頻度も高い
> 大事な事は結果だ。結果が全て。結果を出すまでのプロセスをイチイチ「報連相」するのはオカシイ
だそうです。私の経験した範囲でいうと、結果がすべてなのはそうです。ただ、それでうまく会社が機能するように個人の目標が細かく分かれていて、日本的な感覚でのプロセスレベルまで結果が細かく分かれています。

要するに売り上げが上がって利益がでて、現金が回収できればいいのが会社とすると、そうはいあっても売り上げの元になる見込み顧客(リード)を捕まえたり、その種になるブランドや認知も必要です。そのあたりも各自の「結果」として定義されているので、結果がすべてで回るわけです。

KPI(重要業績達成指標)が細かく「結果」として定義されているので結果を出せば問題なしというわけです。また、四半期とかの締めでの着地点も毎週予測を直したりして、つまり細かく報告し連絡しているまた、駄目そうなら相談するということも実はやっているわけです。

逆に日本企業は結果が大雑把なので、定義されていないプロセスを細かく連絡・報告・相談することが必要とされます。

■権限委譲の話
このあたりは文化の違いの範囲だと思います。多国籍企業では、いろいろな文化背景を持った人が混じっており、人やチームに依存することとかをよく見ます。

ただ、外資は」縦割り度が強いのは確かで、権限委譲というより、縦のつながりの強さを感じます。

日本は「隣百姓」文化があると聞きます。周りを見ながら、信頼する隣が種を撒いたらじゃあうちもと同じことをしておけば、大過なく農作物がとれるというある種の知恵です。

外資だとそうじゃなくて、やるべきことは上から落ちてくる傾向が強く、周りを見ながら気を利かせて勝手にやるとかいう行動原理はあまりありません。

そのおかげで、うまく機能していないチームはとことん困るとかいうこともありえます。

いずれにしろ、仕事のスタイルが違うので仕事文化も違うという感じです。そして、トータルでみると大ききくは違わないのでそれなりに機能しているともいえます。ただ、しっかり根回ししてちゃんとやったのにその先で期待通りに動いてくれないとかあると、「ああ俺は今外資に居るのだ」と実感するわけです。