2008年6月22日日曜日

Google Trendsに気をつけろ!

Google Trendsというアクセストラフィックの比較ができるサービスがリリースされました。

しかし、TechCrunch Googleがトラフィック統計参入(TechCrunch, 6/21)

アグリゲートしたGoogle検索データ、オプトイン方式でアグリゲートした匿名のGoogle Analyticsのデータ、オプトイン方式で集めた消費者パネルのデータほか、サードパーティーの市場調査など、様々なソースからの情報をひとつにまとめる。

グレイト。つまり本当かどうか信憑性も分からない、100%不正確の可能性もあるトラフィック情報のソースがまたひとつ増えるということか。グーグ ルはその巨大な検索情報のデータベースをレバレッジできるので、他サービスよりもっと正確なトラフィック測定値を出せる可能性もある。それだけで Alexaその他の仲間たちは内心ビクビクかもしれないが、サイトにAnalytics情報共有のチャンスが与えられるまでは、どんなランキングもかなり 疑いの眼差しで受け止められそうだ。

と書かれているように、そのデータは注意が必要です。ニールセン・オンラインの萩原社長もご自身が主宰される人気メーリングリストでそのことを指摘されています。誤解する人が出るだろうという心配は杞憂では無いようで、Google Trendsのサイト比較結果の不思議 といった疑問を持ちつつも根本的なデータの見方を誤解されている投稿が出始めています。

やはりGoogleというブランドで出るサービスだけに、情報を不思議に思うならまだよいですが、誤解して鵜呑みにする人が出てきそうです。Googleは自社のブランドを守るためにも急ぎ、そのサイトの性質をより正確に説明すべきでしょう。

なお、私自身はGoogle Trendsには今までの他社サービスに無い可能性を感じています。
例えば似た企業サイト同士とか、条件が近いサイト同士の比較とか、Google Analiticsを使っているサイト同士の比較とか何か条件付だと使えるデータが中にはありそうだと思うわけです。

例えば、OracleとSAPの比較
http://trends.google.com/websites?q=oracle.com%2C+sap.com&geo=all&date=all&sort=1
とか、Alexaだとパネルの違いから意味がないと断言できましたが、Google Trendsでは意味ある
データかもしれないという可能性を感じます。

調査母体の性質や調査方法はよくわかりませんが、企業ユーザーとかがある程度十分な数含まれていて相対的な比較では意味を持ちうる可能性を感じるわけです。

とはいえ、闇鍋状態であるのは確かで、より注意して扱うべきでしょう。