2009年1月17日土曜日

BLINKを懐かしんだ私が愛するGoogle Notebook, "few dozen" 分の一 な私

Google Notebookが開発を停止し、新規アカウントは募集されなくなるとか。サービス停止も近いのかもしれません。

その虫の知らせでしょうか?私は昨日、元祖ブックマーク共有サービス、
BLINK(ブリンク)のことに想いをはせていました。日経ITProの2003年の記事「323億円買収の影で楽天から切り離された,ある無料サービス 」でも紹介されている、1999年5月に始まったブックマーク共有サービスです。Web 2.0という言葉ができる前の時代であり、みんなでYahoo!ディレクトリみたいな体系だったリンク集を分類的な発想で作ろうとしていました。

2000年にAll Aboutでアライアンス開発担当だった私は、ガイドが作る「人系サイト」とブックマーク共有とで何か新しいことができるのではと持ちかけられたことがあります。みんなでディレクトリを作ることはトライしてその難しさを実感していたので、うまくいかないだろうと判断しました。ブックマークという個人的なものを足してもそれはノイズが積み重なり使えなくなっていくだろうと考えたからです。結局BLINKはメジャーになりきれませんでしたが、維持費も安いからと日本では命脈を保つことになりました。 その後、はてなブックマークや米国でのDeliciousの隆盛をWeb 2.0時代に迎えるのですが、私が愛用しているのは、Google Notebookの方です。

単なるブックマークでは後から意味を拾いにくいのが、Google Notebookではクリッピングとしてページの気に入ったところを切り取れるので、手軽にいいスクラップブックが作れます。私のNotebookを見ても、管理者削除されそうで案の定消された投稿とか、非常に貴重な情報が残っています。
Google Notebookはそれで収益を生み出すようなモデルを内包していないため、居なくなった開発者を補充してバージョンアップするような計画を持てなかったようですが、こういういいサービスのためになら多少のお金を払ってもいいのに消えるのは惜しいととても残念です。 ところで、CNETの英文元記事で、

Google Notebook is losing its developers. It will stay live for now, for the (few dozen) people who use it, but the blog post announcing its imminent stagnation points everyone else to products that perform some of Notebook's functions: the SearchWiki function, Google Docs, Tasks (in GMail), and Google Bookmarks.
とある "few dozen"ってホント?と驚きました。日本語の翻訳の数十というのが誤訳じゃないかと疑ったら確かにそう書いてあり、英文記事にはその "few dozen"への突込みが2件入っています。私はそんな貴重なユーザーの一人だったんでしょうか?

いずれにしろ、Webサービスに寿命があり、それはGoogleのものでも免れないということは確かなようです。Nifty ココログのように一年放置でデータが消えるとかいう困ったサービスもありますが、それ以外の寿命が明示されていないサービスも安心はできないようです。